2013年12月5日木曜日

トークイベント「ニッポンの食欲」開催!

12月13日(13日の金曜日です)に、『ニッポン定番メニュー事始め』関連トークイベントをやります!


■澁川祐子さん×速水健朗さんトークイベント「ニッポンの食欲」
http://cookcoop.com/news/event/650

【日時】12月13日(金)19:00~21:00 〈開場18:45〉
【場所】COOKCOOP BOOK キッチンスタジオ
【住所】東京都千代田区紀尾井町4-5 G-TERRACE1階
【料金】2,000円 
【予約】http://cookcoopstudio.doorkeeper.jp/events/7436
【問い合わせ】info@cookcoop.com または 03-3264-3430


場所は、食の専門書店COOK COOP BOOKさん。
またとない会場をご紹介くださったのは、『ニッポン定番メニュー事始め』の編集に関わってくださった小林さん。







COOK COOP BOOKは、もともと渋谷に小さいお店があって、私もときどき寄っていたのですが、ちょうど10月に紀尾井町に移転。大きなキッチンスタジオつきのお店にリニューアルしています。

レシピ本はもちろん、食にまつわるエッセイや絵本など、ほかではあまりみかけない本がたくさん。店内ではお茶も飲めます。

この前、打ち合わせに行ってきましたが、プロ仕様のキッチンを見て気持ちがアガりました!!
ここで海軍肉じゃがをがしがしつくって、みなさんに試食してもらおうと思っています。







そしてトークのお相手は、12月中旬にちょうど『フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人』(朝日新書)を上梓される速水健朗さん
近代化以降の日本人の飽くなき食欲について語ります!
速水さんのお手製ローフードも登場の予定です。

年末の慌ただしい時期ですが、ご興味のある方は忘年会がわりにどうぞお越しくださいませ!

2013年11月7日木曜日

掛谷康樹さんのうつわ

先日、べにや民芸店さんで開かれている掛谷康樹さんの作陶展(11/10まで)に行ってきました。

掛谷さんといえば、練り上げのうつわです。

練り上げとは、数種類の異なる土を組み合わせて文様をつくる技法のこと。掛谷さんの練り上げは、大胆だけれど落ち着きもあって、押しと引きのバランスがちょうどいいと言いましょうか。眺めて楽しいし、使ってしっくりくるうつわです。

で、私が求めたのはこちら。


お店に入った瞬間、ふわああーと叫びたいのをこらえつつ、にじり寄っていったのが下の大皿。

うのふと名づけられた糠釉の皿で、よくみると表面が少しまだらになっています。写真が下手でまことに申し訳ないですが、これがなんともいえず、やさしい風合いを醸しだしているのです。

そして、上は「鶉手」という、鶉の羽の斑紋を表した文様の鉢。ビビッドです。丸みを帯びたふちもニクイ仕事です。

というわけで、しばらくは眺めてにやにやしながら暮らすことにします。

2013年9月29日日曜日

オズプラス11月号、姉妹で選書しました


気づいたらすっかり秋。読書の秋ということで、ひさびさに姉妹ユニット(私のほうが縦横大きいのでよく上に見られますが妹です)で選書をしました。

掲載されているのは、これまでも何度か登場させていただいた昨日発売のオズプラス11月号。特集「毎日が楽しく前向きに!夜のひとり時間 向上計画」のなかで、「夜寝る前の“おくすり本”10」で「癒されたい」「気持ちをいきいきとさせたい」といった気分にあわせた10冊を選んでいます。



私のなかでは、「女性らしさってなんですか?」という設問で『女子会2.0』(「ジレンマ+」編集部・編、NHK出版)を紹介したのが変化球っぽくて気に入ってます。女らしさを説く本はたくさんありますが、そもそもいまの時代の女らしさって何よ?というところから考えてみたいと思ったわけです。この本では黒一点である若手社会学者の古市憲寿さんの存在が効いていて、読みながらじつはいちばん、女性自身が従来の女性らしさに囚われているんじゃないかと考えさせられました。

女子校育ちの私としてはついつい、自分の立居振る舞いが「女っぽすぎないか?」という逆チェックスイッチが作動しがちなのですが、やっぱり理想は女らしさを捨てるでもなく、自分らしさを封じるでもなく、ごちゃまぜの状態だと思っています。と、考えているあいだに「おばちゃん」という中性的な存在になっている可能性が大ですが…。それもまたよし。

横道にそれましたが、オズプラス11月号。ひとり旅からお部屋の模様替えまで、時間がいくらあっても足りないよ!っていうくらいいろんな過ごし方が紹介されてます。よろしければ手に取ってみてください。

2013年9月8日日曜日

『ニッポン定番メニュー事始め』、こんなふうに並んでました

9月2日に発売になった『ニッポン定番メニュー事始め』、先週からぼちぼち書店に並びはじめました。先日、秋葉原の有隣堂に行ってみたところ、食べもののコーナーでは見当たらず。まだ並んでいないのかなと思いつつ、念のため検索してみると、「サブカルバカ」というコーナーに置いてあることが判明。たしかにとらえようによっては雑学本ではありますが、サブカルバカ…。オタクの聖地・アキバならではのコーナー名なのではないかと疑ってしまいます。



気を取り直して探してみたら、ありました!なんだか肩身が狭そうです。こうしてみると、サブカル系の本というのは、タイトルのフォントが太くて強めなんだなと感じます。

そのあと、新宿に行ったついでに紀伊國屋本店をのぞいてみると…


今度は6階の実用書「料理専門」のコーナーにありました。しかも隣にあるのは『「こつ」の科学―調理の疑問に答える』ではないですか!



この本、私も持っています。初版の発行は1971年。それから114刷(!)して2006年に新装版が刊行されたというオバケ本です。「洗う」からはじまって、「焼く」「炒める」「揚げる」「蒸す」など基本的な加熱調理についてはもちろん、「味つけ」「保存や加工」まで、あらゆる料理のコツが科学的に解説されています。

ふだん何気にやっている下準備やひと工夫にどういう意味があるのか。たとえば「せん切りした野菜を必ず一度水につけるのは」という項目では、水にひたすことで歯切れがよくなることを浸透圧の関係から理論立てて教え諭されます。

スキあらば手間を省こうとする自分にとって、この本は厳しい先生みたいなもの(だから、ときどきめくって背筋を正すくらいのほどよいお付き合いをしてます)。『ニッポン定番メニュー事始め』が、まさか先生本の横に並ぶとは思っていなかったので若干の緊張です。

肩身が狭かったり、緊張したり。こうして自分が当事者になると、本屋さんの並びっていまさらながらおもしろいもんだと実感しています。

2013年9月2日月曜日

『ニッポン定番メニュー事始め』発売!

日本ビジネスプレスで連載している「食の源流探訪」『ニッポン定番メニュー事始め』という一冊にまとまりました。26回分をみっちり収録しています。


目次の一部を紹介。

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・カレー
これほど日本人がカレー好きなのにはワケがある
日本のカレー文化と江戸の食生活の関係とは?

・餃子
実は日本だけ?「餃子と言えば“焼き餃子”」
今はなき渋谷の名店が確立した餃子の食スタイルとは

・牛丼
明治時代から庶民の味方だった「牛丼」
どんぶりで受け継がれる文明開化の味

・ナポリタン
ナポリではなく横浜生まれ、
「ナポリタン」こそ日本の正当派スパゲティだ

・インスタントラーメン
熾烈な争いが生んだ
世界に冠たるインスタントラーメン

・コロッケ
じゃがいもが先か、クリームが先か
謎に包まれた日本のコロッケのルーツ

・冷やし中華
冷やし中華はやっぱり「日本料理」だった
蒸し暑さとおいしい水が生んだ風土料理

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お昼時なので、お腹が空いてきました…。というわけで続きはまた!

2013年9月1日日曜日

共同通信で書評を書きました

7月に共同通信で初めて書評を書きました。紹介したのは、森まゆみ著『「青鞜」の冒険――女が集まって雑誌をつくるということ』


地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を仲間と一緒に創刊した森さんが自身の活動を重ね合わせながら、100年前に同じく女だけで雑誌を起ち上げた『青鞜』を読み解いた本。校正や広告集めなど雑誌の地味な仕事にも光を当てているところが、この本の読みどころです。

今回初めて知ったのですが、共同通信で配信されたものは全国の地方紙に各紙の判断によって掲載されるという仕組みになっています。配信後にお問い合わせや「見ました」という連絡を数件いただいたので「載ったんだな」とは思っていましたが、詳細はわからず。本当に書いたんだろうかという、ちょっと不思議な気分になりました。


そうしたところ、先日共同通信の方から掲載された見本紙の一部が届きました。20紙以上に掲載されたとのこと。地方紙の書評欄を見る機会なんて滅多にないので、各紙を見比べることができたのがおもしろかったです。